Saasや生成AIの普及により、経理をはじめとしたバックオフィス業務においてもITリテラシーが不可欠となりました。
ではITリテラシーの基礎を学習するには何をすれば良いのか?
今回はその代表とも言える「基本情報技術者試験」に焦点を当てて解説していきます。
- 税理士業界で4年弱、中小企業向けの税務・会計コンサルに従事した後、ITスキルゼロからプログラミングを学習し、30歳手前でIT業界にキャリアチェンジする。
- RPAによる業務改善、テクニカルサポート、Webエンジニア、SEと経験を経て現在はフリーランスとして活動中。
- 経理×ITを強みにバックオフィス人材に向けたITリテラシーの向上に役立つ記事を発信しています。
基本情報技術者試験とは?
基本情報技術者試験は、IT業界での基礎的な知識とスキルを問う国家試験で、情報処理推進機構(IPA)が主催しています。ITの基本から応用まで幅広い分野をカバーしており、プログラミングやネットワーク、セキュリティ、データベースなどの知識が問われます。
エンジニアを目指す人だけでなく、ITリテラシーを身につけたいビジネスパーソンにも人気です。特に近年は、非IT職種の人材にも求められる「デジタルスキル」の基礎固めとして注目されています。
なぜ経理なのに基本情報技術者試験を学習する必要があるのか?
経理職においても、単なる簿記や会計知識だけでなく、ITの基本知識がますます求められるようになってきています。
経理システムの導入・運用や業務の自動化など、DX(デジタルトランスフォーメーション)が進む中で、ITへの理解は大きな武器となります。
基本情報技術者試験の学習を通じて、単なる事務職から「ITを使いこなせる経理」へと進化することが可能です。
経理業務のDX化
近年、経理業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)が加速しています。クラウド会計ソフトやRPAの導入、API連携など、従来の手作業から自動化・効率化へと大きく変化しています。
こうした環境下で活躍するには、プログラミングやセキュリティに関するリテラシー、さらには導入プロジェクトを推進するためのプロジェクトマネジメントの知識も重要です。
基本情報技術者試験の内容は、こうしたスキルの基礎を網羅しており、経理担当者のDX対応力を高めてくれます。
2029年問題
2022年度から高校で必修化された「情報I」を学んだ世代が、2029年以降に新卒社員として企業に入社することで生じる、デジタルリテラシーの格差による問題のことです。
これにより、既存社員と新卒社員の間で、デジタルに関する知識やスキルに大きな差が生じ、コミュニケーションの齟齬や生産性の低下、若手社員の離職にもつながる可能性があるとされています。
基本情報技術者試験の中で特に押さえておくべき単元
プログラミング・アルゴリズム
プログラミングやアルゴリズムの知識は、経理業務を効率化する上で非常に有効です。たとえば、繰り返し作業の自動化や、業務フローの改善などに活かせます。
基本情報技術者試験では、擬似言語やフローチャートを用いた問題が出題され、ロジカルシンキングの力も養われます。
経理にとって直接的なスキルではないと思われがちですが、ITを使いこなすうえでの「考え方の基礎」として極めて重要です。
セキュリティ
経理部門は、企業の財務情報や個人情報など、非常に機密性の高いデータを扱います。そのため、情報セキュリティの知識は必須です。
基本情報技術者試験では、ウイルス対策、アクセス管理、暗号化技術などの基礎知識を学べるため、セキュリティリテラシーの底上げに最適です。
不正アクセスや情報漏えいといったリスクから自社を守るためにも、経理担当者がこの分野に強くなる意義は大きいです。
プロジェクトマネジメント
経理業務においても、システム導入や業務改善のプロジェクトに携わる機会が増えています。その際に役立つのが、プロジェクトマネジメントの知識です。
基本情報技術者試験では、WBS、進捗管理、リスク管理といったプロジェクト遂行の基本を学べます。
経理がプロジェクトの中で受け身ではなく、主体的に関わるためには、この知識が大いに役立ちます。
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基本情報技術者試験の学習方法
独学
基本情報技術者試験は独学でも十分に合格可能です。市販の参考書や過去問題集、無料の学習サイトが充実しており、スキマ時間を使って効率的に学習を進めることができます。
特に数学やプログラミングに自信がない方は、基礎から丁寧に解説された書籍を選ぶと良いでしょう。また、問題演習を繰り返すことで、出題傾向を掴みやすくなります。
ChatGPTと組み合わせて学習すると効率アップ
最近では、AIツールであるChatGPTを活用した学習方法が注目されています。たとえば、わからない用語の解説を聞いたり、擬似言語のコードを一緒に解析したり、過去問の解説をしてもらうことができます。
また、自分の理解度に応じて問題の難易度を調整して質問することも可能で、学習効率が大幅に向上します。独学に不安がある人でも、AIと組み合わせることで挫折しにくくなるでしょう。

生成AIの能力を最大化し、意図通りの出力を実現します。
- 独学ではなく、メンターからのフィードバックを受けて体系的に学習したい
- 自分の専門スキルに特化して習得したい
経理×ITスキルを身につけよう
今後の経理職は「ITに強い経理」が求められる時代です。単なる会計処理だけでなく、ITを活用して業務改善やデジタル戦略を支える役割も担うようになります。
基本情報技術者試験は、その第一歩として非常に有効な資格です。自分の市場価値を高め、社内外で頼られる存在になるためにも、ぜひITスキルを磨いて「経理×IT人材」へと進化しましょう。
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