最近、DXという言葉を耳にすることが多くなってきたけど、いまいち何のことかよくわからない。
税理士業界で働いている人の中にはそういう方も多いのではないでしょうか?
- そもそもDXって何?
- 税理士業界におけるDXで求められるスキルが知りたい
- DXを推進するための人材育成とは?
自分は現在、エンジニアとしてRPAやクラウドサービスに関わる業務効率化のプロセスの開発に携わっています。
Contents
DXとは?
DXとはデジタルトランスフォーメーションの略で、一言でいうと「ITを通じてビジネスモデルや業務プロセスを変革すること」をいいます。
ここでいうITとは具体的にAI・IoT・5G・クラウドといったように多岐にわたります。
このDXの波に乗り遅れると2025年以降に最大12兆円もの経済損失が発生するというレポートも経済産業省より発表されました。
税理士のDXスキルが必ず必要な理由
税理士業界のITリテラシーの不足
自分は前職で4年弱ほど税理士業界で働いた後にITエンジニアにキャリアチェンジしましたが、税理士業界は旧態依然とした働き方が蔓延っており、ITも活用しきれていない職場が非常に多いです。
- 紙ベースや手入力で行なっている作業が多い
→いまだに紙伝票を見て会計ソフトに入力するような作業であったり、申告書チェックの確認のみのために片道2時間近くかけて判子を押してもらうようなプロセスもしばしば見かけました。
- コミュニケーションツールを活用しきれていない
税理士業界のコミュニケーションの手段はおそらく電話かFAX、あるいはoutlookを使用したメールが多いかと思います。
これらは管理も複雑で、チームとして作業を行う時もその都度、社内でメールを作成して送信する必要があるので手間がかかります。
よって、まずはこれらの業務プロセスの改善が最優先とも言えるでしょう。
クライアントが中小企業メイン
上記の改善ができない要因として、クライアントによって会計ソフトといった導入しているシステムが異なるので、一概に統一することができないという面もあるのではないでしょうか?
中小企業は大企業とは違い、資金力が乏しいのでITツールにコストを多くかけられず、人手も不足しているので、結果的に昔から使い続けているシステムを使い続けている企業も多いかと思います。
そのため、ITリテラシーに精通した人材が社内にいればいいのですが、そのような人材はなかなか中小企業に集まらないというのが現状でしょう。
よって、その代わりとして税理士のITリテラシーの向上は今後必須の課題となるのはほぼ間違いありません。
税理士に求められるDXスキル
では税理士に求められるDXスキルとは具体的に何でしょうか?
RPA
税理士業界でもRPAを導入する所が増えてきたのではないでしょうか?
RPAとは人がPCで行なっていた定型作業をソフトウェアロボットが代わりに行い、自動化するサービスのことを言います。
具体的なツールとしてはWInactorやUipathがありますが、いずれも基本的な操作に関してはプログラミングの知識は必要ありません。
ただ、複雑なフロー構築を行う場合は少しプログラミングの知識が必要です。
学習方法としてはRPA関連の実践ガイドを見るのもいいですが、エクセルVBAはプログラミング言語的にも親和性が高いので、併せて学習してみるのも良いでしょう。
Saas
Saasとは、インターネット上で使用するWebサービスのことを言います。
具体的に言うと以下のようなWebサービスがあります。
- 会計ソフト→マネーフォワード、freee
- Web会議ツール→Zoom、Teams
- コミュニケーションツール→Slack、Chatwork
- 労務管理→SmartHR
- クラウド見積・納品・請求書作成サービス→Misoca
- 請求書の会計処理自動化サービス→sweeep
どのツールを使うかは機能や操作・UIの好みによりますが、まずはこれらのSaasを使いこなすことが税理士にとってDXの取り組みの第一歩と言えるでしょう。
そして、できれば社内だけでなく社外のクライアントに対してもこれらのツールを活用することを推奨します。
最初は導入や慣れの部分で苦労するかもしれませんが、これらのツールを活用することでリモートワークのような働き方改革にも起因し、結果的に生産性は格段に上がります。
WebAPI
WebAPIとは簡単に言うと、「Webサービスが公開している機能を共有する仕組み」のことを言います。
現在、大半のWebサービスではこのAPIが公開されており、これらをうまく利用することでWebサービス間で情報を共有することができます。
このAPIを活用することで外部のサービスから必要な情報を取得したり、新しい情報を登録したりすることが可能です。
DXを推進するためには人材育成が不可欠
従来の会計事務所では外部ベンダーがサーバやネットワーク構築を運営・管理していることが多いのではないでしょうか?
DXを推進するためには技術面でのスキルだけではなく、日々の業務を柔軟に対応するためのビジネススキルも重要です。
そのため、技術とビジネス両方を併せ持つ人材を自社内で育成する必要があります。
とはいえ、会計事務所で働いている人材がさらにエンジニアレベルのスキルを習得するのはコストもかかりますし、負担も大きいです。
そこで、技術を効率的に学習するためにはプログラミングスクールを活用してみるのも良いでしょう。
テックキャンプのAIコースではAI分野に特化したAPIを学習できるだけでなく、人工知能でよく活用されるプログラミング言語であるPythonを身につけることができます。
今後のDXに向けて
税理士業界においても、今後AIのようなさらに高度なDXスキルが必要とされる時代が到来することもそう遠くはないかもしれません。
そうした意味でも上記で挙げたものはITリテラシーを向上する上で基礎力となるスキルです。
ぜひ1度じっくりと学習してみることをオススメします。
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