エンジニアの仕事

実際に働いてみて感じた税理士とプログラマーの違い

税理士 プログラマー

税理士とプログラマー、自分にはどちらが向いているだろうか?

同じ専門職でも両者は全く異なります。

今回の記事では自分が実際に両方を経験してみて感じた違いについて詳しく解説していきたいと思います。

この記事の筆者の経歴
  • 大学卒業後に約1年ほど税理士資格に専念。その後、税理士業界に就職し、4年弱ほど中小企業向けの税務コンサルティングを中心に経験を積む。
  • プログラミングスクールを経て、29歳でエンジニアにキャリアチェンジ。現在はRPAやVBAといったプログラミング言語を用いながら社内外の業務改善に従事。

税理士の仕事

税理士の業務内容には主に以下のようなものがあります。

  • 法人・個人に向けた税務申告(法人・所得・消費etc…)の作成・相談
  • クライアントの月次監査・決算サポートetc…

税理士の仕事は税務申告書の作成とクライアントとのやり取りの大きく2つに分かれます。

どの税理士事務所にも共通する仕事としては上記のような作業が多いのですが、もう少し規模が大きい税理士法人の場合、組織再編や国際税務、個人だと相続税といったより専門的な業務に携わる所もありますね。

プログラマーの仕事

プログラマーとはプログラミング言語を用いて、企業のシステムやWebアプリのようなソフトウェアを作る仕事を言います。

似た仕事としてエンジニアがありますが、エンジニアの中にプログラマーという仕事も含まれているといったイメージですね。

言い換えると、プログラマーはあくまでプログラミング言語を用いてプログラムを作る仕事であるのに対して、エンジニアはシステムやソフトウェアそのものの機能や設計を組み立てる業務やテストや運用といった作成後のサポートも担う意味で用いられることがあります。

税理士とプログラマーの違い

さて、ここからが本題になりますが、両者の違いについて詳しく見ていきましょう。

人間関係

  • プログラマー→社内とのコミュニケーションがメイン
  • 税理士→社内外での調整が必要

仕事をする上で一番大きく異なるのはやはり人間関係ですね。

プログラマーの仕事は社内でのやり取りが大半ですが、税理士の仕事は対クライアントとのやり取りがメインとなります。

税理士として経験を積むと一人あたり約20件ほど担当先を持つこととなりますが、その窓口となるのが中小企業の社長や勤続20年のようなベテラン経理おばちゃん(笑)も多いです。

そのため、高いコミュニケーション能力だけでなく、そのような人達と同じ土俵でやり取りする度胸も非常に重要になります。

年齢層

  • 税理士→年齢層が高い
  • プログラマー→年齢層が低い

税理士資格の保有者の平均年齢は60歳以上ということもあり、税理士業界全体としても年齢層が非常に高いです。

自分も当時、個人の会計事務所から100名規模の税理士法人まで幅広く経験しましたが、20代といった若い人材は都心部にある大手の税理士法人に集中しており、個人の会計事務所はボリュームゾーンがだいたい30代後半〜40代ぐらいでしたね。

一方でプログラマーは20代が非常に多く、プログラミングスクールの影響もあり、今後もIT業界に若い人材が集中する傾向が高いです。

労働環境

  • 税理士業界→基本的に12〜5月まで繁忙期
  • プログラマー→企業による

税理士業界では繁忙期が毎年発生し、上記の期間は基本的に忙しいです。

特に2〜3月の確定申告や3月決算の申告が多い5月に関しては、終電まで仕事をすることも珍しくありません。

一方でプログラマーは企業の形態や労働文化に大きく依存します。

クライアント都合で納期が発生するような客先常駐の企業では、時期によって残業が発生することもしばしばありますが、自社で開発を行っている企業では残業がほとんど発生しない企業が多いです。(一部の勢いのあるベンチャー企業は別ですが。)

いずれにしても、最近ではひと昔によく言われていた3Kのような企業はほとんど見られず、最新の技術や開発環境を取り入れている所で過度な残業が発生することはほとんどないでしょう。

税理士とプログラマーの共通点

  • 専門職(技術職)であること

これは税理士とプログラマーいずれにも言えることで、両者とも働き続ける限りは継続的に勉強する姿勢が非常に重要になります。

特にプログラマーは技術の移り変わりがとにかく早く、常に新しい技術をキャッチアップすることが求められます。

そのため、同じ技術を5〜10年ずっと使い続けている人材より、最新の技術を数年スパンで定期的に取り入れ、幅広い開発環境に対応できる人材の方がより重宝されるでしょう。

まとめ

今回は同じ専門職として、税理士とプログラマーという仕事を比較してみましたが、個人的な意見として、税理士はコミュニケーション能力がより強く求められ、プログラマーは自己研鑽がより強く求められる仕事かなと感じます。

ぜひご参考に!