エンジニアの仕事

[エンジニア]中小企業のSIerで働くのはアリか?

自分はプログラミングスクールを経て、未経験からいわゆる独立系SIerでRPAエンジニアとして働いています。規模としてはおよそ百数十名程度の中小企業です。

未経験からエンジニアを目指す人達はおそらく、「Web系」「SIer」といった言葉を耳にすることも多いのではないでしょうか。

また、最近ではSIerと聞くとあまり良いイメージがないと感じてしまう人もいるのではないでしょうか。

そこで、今回は未経験からエンジニアを目指そうと考えている人に向けて、SIerとはどういった環境でメリット・デメリットは何なのかについて解説していきたいと思います。

SIerとは?

まず、SIerとはシステム開発に関わる全ての業務を引き受ける企業のことを言います。

そして、SIerには大きく分けて下記の3つに分類されます。

  • メーカー系 例:日立製作所、富士通、NEC、etc…
  • ユーザ系  例:NTTデータ、TIS、etc…
  • 独立系         例:大塚商会、トランス・コスモスetc…

これら3つに共通するのは、要件定義や設計といった顧客とのやり取りがメインの上流工程から、開発・テスト・保守運用といった下流工程まで携わることになる点です。

ただ、メーカー系とユーザ系においては各工程ごとに業務が細分化されていることが大半で、その内の一部を担当することが一般的です。

以降は、私が所属している独立系SIerに焦点を当てて解説していきます。

独立系SIerのメリット

メリット①業務の自由度が高い

独立系SIerでは自社サービスを提供している企業も多く、業務に関わる個人の裁量が大きいのが大きな特徴です。そのため、業務内容によっては上流工程から下流工程まで携わることも可能で、エンジニアとして幅広い工程のスキルを身につけることができます。

メリット②残業時間が短い

独立系SIerは親会社が存在しないため、メーカー系やユーザ系に比べて下請けで開発を請け負うことが少ないというのも特徴です。

そのため、上記でも挙げたように自社サービスを提供しているような独立系SIerでは残業が少ない傾向にあります。自分が現在働いている企業でもほぼ定時で帰っているエンジニアも多く、残業が発生したとしても1〜2時間程度ですね。

ただ、中にはユーザ系から下請けを受けている独立系SIerも存在するため、そうした職場では納期が厳格で、残業が多く発生してしまう可能性が高いかもしれないので、注意が必要です。

独立系SIerのデメリット

デメリット①人の入れ替わりが激しい

SIerというよりかは中小企業全体に言えることかもしれませんが、中小SIerのエンジニアも慢性的な人手不足が続いています。

そうなると正社員を雇うことができないので、SESやフリーランスといった外部からエンジニアを業務を委託することが多くなってしまい、その結果、人員の定着を図ることができておらず、業務の引き継ぎも頻繁に発生してしまうのがデメリットですね。

これに関しては実際に入社してみないと把握できない面もありますが、就職活動の際は部署の開発人員、年齢層と、あとは正社員と外部の人材の割合は面接で聞いておいた方が良いかもしれません。

デメリット②開発環境がややレガシーな部分も

SIerの顧客は日本企業であり、当然ながら顧客が導入しているパソコンに合わせてシステムを開発していきます。よって、日本企業の大半はWindowsのOSで業務を行なっていることから、Windowsサーバで開発・運用を行っていくことが主流です。

よって、開発環境もJavaやC#といった業務アプリケーション開発で扱うようなプログラミング言語が採用されていることが多く、その後のキャリアにおいてもSI業務に偏ってしまう恐れがあります。

そのため、将来はWeb系企業のようなモダンな開発環境で最新の技術を磨きたいという人にとってはあまりオススメできず、業務外での技術の習得が必須となります。

SIerの働き方は多岐にわたり、一概には言えない

WEB系企業とは違い、SIerは種類によって勤務形態や担当する業務の範囲が異なるため、一言ではなかなか言い表すことができない業種でもあります。

そのため、就職活動の際には求人情報に記載している勤務形態や開発環境をしっかりとチェックしておくことでミスマッチを抑えることができるでしょう。