今後の税理士業界のDX化に向けた有益な情報となってますので、ぜひご覧ください。
- 現在、税理士業界(あるいは一般企業の経理)で働いている。
- もっとITリテラシーを高めたい。
- プログラミング言語に興味があるけど、何から手をつければ良いのかわからない。
- そもそもなぜプログラミングを学習する必要があるの?
- 税理士業界で4年弱、中小企業向けの税務・会計コンサルに従事した後、ITスキルゼロからプログラミングを学習し、30歳手前でIT業界にキャリアチェンジする。
- RPAによる業務改善、テクニカルサポート、Webエンジニア、SEと経験を経て現在はフリーランスとして活動
- 経理×ITを強みにバックオフィス人材に向けたITリテラシーの向上に役立つ記事を発信
Contents
激変する税理士業界の現状
税理士業界ではこれまでに経験したことがないような様々な変化に直面しています。
- コロナ禍を経てリモートワークといった働き方の変化
- インボイス対応,電子帳簿保存法の改正に伴うDXによる変化
- 生成AIを活用した業務プロセスの変化etc…
これらの変化はいずれもデジタル化の推進に伴うもので、今後もその流れはさらに加速していくことでしょう。
なぜ税理士がプログラミングを学習する必要があるのか?
バックオフィス業務のDX化
近年、クラウド会計のようなバックオフィスSaasやRPAといったツールの台頭により、面倒な手作業も自動化し、業務の改善にも大きくつながったことでしょう。
ただし、これらのツールは全自動かと言われると必ずしもそうではありません。
クラウド会計の導入にはツールの使い方だけでなく、業務プロセスの設計を行う人材が必要です。また、RPAも予期しないエラーで止まってしまった場合、そのエラーを解決できる人材が欠かせません。
つまり、プロジェクト単位で導入~運用までをカバーできるような人材が不足しており、これらを一貫して推進できる必要があるのです。
2029年問題
「2029年問題」とは、学習指導要領の改訂によりプログラミングやデータ活用などの「情報I」を学んだ世代が、2029年以降に新入社員として入社することに起因する問題です。
要するにプログラミングをはじめとする、ITリテラシーを身につけた新卒社員が入社することにより、既存社員とのデジタルリテラシーの格差でミスマッチが起きる恐れがあるという問題です。
これにより、単にITサービスを使いこなすだけでなく裏側の仕組みを理解し、より高度な業務をこなすことができる若手人材が今後増えていくことが考えられるでしょう。
税理士がプログラミングを学習することによって得られるもの
業務プロセスの効率化
プログラミング言語を使いこなすだけでも、エクセルや毎月発生するメールの送信作業といった定型業務を自動化することができます。
また、プログラミング言語でコードを書いたり実行するためには、PCを裏側で操作するための周辺知識も理解する必要がありますので、ITの基本的なリテラシーを高める上でも便利なツールです。
つまり、税理士にとってプログラミング言語は日々の業務の自動化だけでなく、ITリテラシーの向上にも役立てることができるのです。
ITツールをより高度に使いこなす
クラウド会計やRPAは裏側の仕組みを知らなくても理解できるユーザーインターフェースとなってますが、プログラミングスキルを身につけることでさらに高度な効率化や業務コストの削減を実現できることができます。
- APIを活用した他サービスとの連携
- シナリオ不具合対応時のログ調査・プログラムの改修後
また、生成AIの1つであるChatGPTもWebブラウザからテキストを入力するだけで、指示や質問に対応した情報が出力できますが、APIとプログラミングを活用することでさらに高度な効率化を実現できます。
より付加価値の高いコンサルティングに対応できる
クライアントのニーズは税務だけでなく、資金繰りや事業承継・企業再生・M&Aといったより高度なコンサルティングサービスへとシフトしています。
業務の自動化やITツールを使いこなすことは、あくまで業務削減の手段にすぎないので、それ自体がクライアントに付加価値を提供できるとは限りません。(Saasの導入といったITコンサルタントとして、クライアントに対してサービスを提供するのであれば別ですが。)
そのため、こうしたニーズに対応することが本来の目的であることを念頭に置きましょう。
税理士に必ずオススメするプログラミング言語
①エクセルVBA
税理士にとってエクセルは最も活用する頻度が高いアプリケーションの1つなのではないでしょうか。
また、PCにエクセルをインストールさえされていれば面倒な環境構築も不要で気軽に触ることができるので、プログラミングを学ぶ上でも敷居が低いのではないかと思います。
②Python
Pythonは近年、最も人気のあるプログラミング言語の1つです。
Pythonを扱えると以下のような業務を自動化できます。
- Office系サービスの自動化
- Gmailの自動送信
- Webブラウザから特定の文字の抽出etc…
また、他にもPower Automateと呼ばれるWindowsで扱えるRPAサービスも、Pythonを使いこなすことで高度なフローを実現することができます。
③Javascript
Javascriptもプログラミング言語の中では人気のある言語の1つです。
Javascriptをマスターすれば、Googeが提供してるGASを扱うことができます。
また、最近では「Officeスクリプト」と呼ばれるWeb上で扱えるExcelをJavascriptで記述すれば操作できるようになりました。
学習方法
無料サイトや参考書が充実しているので、独学でも充分に対応できるでしょう。
プログラミング初学者向けの無料サイトだと、Progateがオススメですね。
また、効率的に学習できるプログラミングスクールはTechAcademy [テックアカデミー]がオススメです。
- 4週間・8週間・16週間コースから選べる
- オンライン完結なので、働きながらでも学習可能
- 週2回のマンツーマンメンタリング
- わからないことは現役エンジニアがサポート
税理士にITリテラシーの向上は必須
税理士の仕事はITに代替されやすく、今後もその傾向はますます強くなることでしょう。
ただ、ITをうまく使いこなすことは個人のリテラシーにも大きく影響します。
この機会にぜひ、1度プログラミングを触ってみてはいかがでしょうか?
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